秋田酒造
秋田県秋田市
秋田晴の純米酒のラベルに書かれている「古式純造り」という文字。その意味は蔵の中をのぞけばすぐにわかります。百年以上前の大きな木製のたらいや、蒸すための巨大な釜など、昔ながらの道具が今でも現役で活躍しているのです。
過去百年間、日本酒の世界には多くの技術革新が生まれました。新しい道具や技術は、確かに酒の品質向上に貢献してきました。しかし、単に近代化や大量生産を追求すると、かえって個性的な味わいが失われてしまうことがあります。秋田晴は、このような品質の低下を決して許容せず、伝統的な製法を守り続けています。
このこだわりが具体的に表れているのが、醸造工程の細部への徹底したこだわりです。一つ一つの工程を丁寧に、そして正確に行うことで、秋田晴の酒は、完璧なバランスと、繊細で複雑な味わいを手に入れました。華やかな香りや派手な味よりも、穏やかで上品な味わいを好む方々に、きっとご満足いただけるはずです。
故川口和夫社長は、「人々の好みは変化しても、秋田晴の酒には、常に満足のいく味わいと独自の個性があるはずです」と語りました。秋田晴の酒造りのモットーは、「伝統への強いこだわりと、変化への柔軟な対応」と言えるでしょう。「もし花に例えるなら、私たちは『牡丹』でありたい」